lanケーブルには単線と撚り線があって、前者はケーブルの内部が1本1本の太い線で構成されており、後者は細い線の束を1本としているのが特徴です。単線は針金とまではいかないものの1本が硬めなので、曲げて配線するのは苦手ですが、その代わりにノイズに強く長距離の敷設に向いています。直線的に敷設する場合に最適ですから、長距離配線のlanケーブルを選ぶ際はこちらが狙い目となります。一方、後者の撚り線は1本1本が細いので、曲げる時に柔らかくて柔軟に配線することが可能です。
室内での複雑な配線や、カーブが多い場所での敷設に向いているので、適材適所で使い分けることがポイントだといえます。数m程度の短い配線だと、lanケーブルの違いはあまり現れませんから、敷設のしやすさで比較したり選ぶのが正解です。短距離であれば、硬くて曲げにくい単線よりも柔軟に曲げられる撚り線の方が便利で、一般家庭の多くの場面では撚り線がベストな選択になりやすいです。家電量販店に出向いて商品に目を通してみると分かりますが、数あるlanケーブルの殆どが撚り線タイプです。
これは家庭での使用が想定された商品のラインナップで、単線の需要が比較的少ないことから、偏った品揃えになっているわけです。ノイズに強い単線が優位になるのは10m以上、20mや30mと長くlanケーブルを引き回す場合で、オフィスや商業施設、あるいはデータセンターのような場所に向きます。